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細々と生き残ったサトキマダラヒカゲだが

2012年4月28日撮影

 

消えゆく「ミニ里山」


2012年4月8日、ツマキチョウの様子を見に自宅から数分の通いなれたこのエリアを訪ねて愕然となった。12月には何ともなかったのになんということだろう!数十本のクヌギは一本残らず切り取られ、回りの灌木や下草もすべて消えてしまって宅地造成(左上下段の写真、左奥は陵墓)されているではないか。
4月28日、気は重いが再び生息状況を確認しにいってみたが予想通り蝶の姿は見えず、隣接公園のセンダンにわずか2匹のサトキマダラヒカゲ(左写真)を見ただけであった。細々と生き残ったこの蝶も環境の激変に代をつなげるのは難しいだろう。
クヌギ林はエノキやアラカシの灌木をはじめユキヤナギ、クズ、スイカズラ、ササなど食草も生茂る豊かな環境が整った近隣では数少ないフィールドで特にゴマダラ、サトキマダラ、ヒカゲチョウは多産し、最盛期には数十匹が乱舞して壮観であった。 20種以上の蝶たちを育んだ「ミニ里山」ともいうべき小規模クヌギ林が終焉の時を迎えてしまったのは寂しく残念だ。